カルピス劇場とジャネット・リン

子どもの頃、地団駄を踏むほど欲しくて欲しくて仕方がなかった朝顔グラス。【ムーミン】や【アルプスの少女ハイジ】【フランダースの犬】…日曜の晩のカルピス1社提供の「カルピス劇場」では、途中のCMで必ずこのグラスが登場。スーパーの壁の、可憐な笑顔のジャネット・リンのポスターでも「共演」していたと思う。

今でもあるのかな、と思い立ってググってみたら何とメルカリで出品されておられる方がいらっしゃる。もちろん、一も二なくポチッと。

届いた包みをあけると、懐かしさが一気にこみ上げてきて鼻の奥がツーンと…。ちょっと驚いたのは思っていたよりもずっとサイズが小さくて、片手に収まるほどの大きさだったこと。子どもの頃の憧れが「大きなグラス」と勝手に思い込んでいたのかも。尤も、子どもの手には充分に大きなグラスではある。

ヤボな言いがかりを付けられて消えていった、シルクハットを被った黒人のパッケージデザインも好きだった。

カルピス劇場も、ジャネット・リンも、黒人とシルクハットのイラストも見られなくなってしまったけれど、カルピスはきょうもスーパーに並んでいる。自分好みに希釈できるカルピスを、いまも愛飲している50代半ば過ぎのおじさんがここにいる。

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吉田正幹

アラフィフ男子のキッチン365日「吉田正幹」です。普段着ごはんを提案する料理活動を7年間続けています。皆さんの食生活に彩りを添えるため、これからも活動を続けます。